ゴールデンウィークの影響か、子供向け映画をテレビでやっていた。
30年前の映画だ。
それこそ子供のころに一度観たことがある、猫が主人公の映画だった。
当時は観てもさっぱり意味が分からなかった、高校くらいに本を読んでも分からなかった、印象に残っているのは井戸に落ちたサソリの話だけだった。
そして始まる映画。
30年前の作品とは思えない。
どんだけ日本のアニメーション技術は、芸術の域に達してるんだ!?
そして観終わった後、つくづく思った。
宮沢賢治、マジ神だな。
本当の本気で、心の底から自然とこういう思いを持った人間がいる、ということが、衝撃だった。
すげえ。
「ほんとうのさいわい」がそこか。そこなのか。
そのためならひゃっぺん焼かれてもいいと思うくらい、渇望したのが「ほんとうのさいわい」か。
でももし、今の自分が、井戸に落ちたサソリが渇望した「今度うまれかわってくるときには」の生だとしたら、今度こそ、「ほんとうのさいわい」のために使わねばならないんだろうな・・・
死ぬ間際に、苦しみもがいて後悔してもどうしようもない、あのサソリみたいな心境になってしまうかもしれないな・・・
しかし何度観ても、ザネリが憎い。
なにがラッコの上着だ!!なんだあのクソガキ!!
いつの世も、人のために身を投げ出す人と、人に身を『投げ出させる奴』が常に同時に存在する。
後者は、前者にいつも自らのツケを払わせる。
前者でありたい。
人に業を払わせてのうのうと生きるような「生き恥」だけはごめんだ。
自分の恥は、自分でかく!!
PR
COMMENT