忍者ブログ
今日も生き恥さらします。 明日も生き恥さらします。 真の武士 ―オタク― になるために・・・。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

耳なし芳一、というのをご存知だろうか。

盲目の僧・芳一が、夜な夜な平家一門の幽霊たちに、「平家物語」を琵琶で弾き語っているのを見た住職が、こりゃいかん、と、芳一の全身に経を書き、幽霊達から芳一を見えないように、かくまってやる。
ところが、唯一、耳に書くことを失念していたため、幽霊達からは芳一の耳だけが見えてしまっていた。
幽霊はその耳をちぎって持っていってしまった。という話。

子供の頃、怪談で聞いた有名なこの話。
そして思ったわけである。

いくらそこに耳があったからって・・・持って行くか??
どうすんだ、耳なんてお持ち帰りして。
大体宙に耳だけ浮いてるってありえないだろキモイだろ、それを持って帰ってどうする気だ幽霊。

幼い私は非常に腑におちなかった。



しかし、大人になったいま、ふと思うわけである。



ってことは。


耳以外には、くまなく全部、経を書きつけたんだね。




あそこにも。



そのことに気付いた瞬間、ああ、自分もついに腐りきった大人になっっちまったなぁ、と遠い目をしてしまった。
耳を持って帰るかふつー!変なの!などと思っていたあの頃の私が眩しい。
なんてピュアッ娘だったんだ、遠き日の春雨・・・。

そんなことを思いながら通勤しました。

PR
COMMENT
name
title
text
color   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
mail
URL
pass
secret
TRACKBACK
TrackbackURL:
PREV ←  HOME  → NEXT
Copyright (C) 2024 生き恥。 All Rights Reserved.
Photo by 戦場に猫 Template Design by kaie
忍者ブログ [PR]