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今日も生き恥さらします。 明日も生き恥さらします。 真の武士 ―オタク― になるために・・・。
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世代、土地柄、どれをとっても郷土愛が強すぎる父のために、父と娘ふたりで父方の田舎にかえることにしました。母は「絶対にいや☆死んでもいや☆マジでいや☆」ということで、同行を拒否。
私も正直、帰りたくないんだが・・・。
というか祖父の葬式以来、約15年一度も会っていなかったのだから、親戚も赤の他人同然だ。
たぶん、町ですれちがっても気づかない。

牧場は閉鎖したので、牛はいなくなったからいいものを・・・。
父の田舎は、本当にド田舎(なにせ広島駅に出るまで3時間かかる)なので、何もないのだ。そこで3日間過ごせという。拷問だ。
そんな、30歳の夏休み。

「おばあちゃん」に当たる人がいるのだが、私とこの人は血がつながっていないので、「血がつながっていないけれど戸籍上祖母に当たる人」を、便宜上おばあちゃんと呼称しているのだが(名前で呼ぶのも不自然だし)、けっこう気を使う。向こうもたぶん私を孫にカウントしていないと思う。少なくとも15年前には私の名前も忘れていた。私も先方の顔を覚えていないので、この勝負ドローである。
ちなみに本当の「おばあちゃん」は原爆症で亡くなった。写真でしか見たことがないけど、綺麗な人だった。父に全然似ていない。(悔しくて仕方がない)
爆心地から90kmも離れてるのになんで被ばくしたのか不思議だったんですが、原爆なんて知らなかった当時の人たちは「広島市に大きな爆弾が落ちて、大変な被害にあったらしい」という噂を聞きつけ、即、大勢の人が救助に駆け付けてしまったのだそうだ。
落下後、何十年も植物が根付かないと言われる、そこに。
親切心で。
それでもがいて苦しんで吐血して死んでいかなきゃならなかったんだから、本当に皮肉な話だ。
余談。

ということで遠い上に血のつながりがないので、今までの人生でほとんど立ち寄ったことがない父方の田舎だが、いま行かなかったらもう一生帰らない気がするので、最後の行きおさめに、きちんとご挨拶してこようと思う。せめて祖父母のお墓参りに。


ちなみに春雨一族は「清和源氏の流れをくんでいる」(父談)だそうだが、そもそも日本人の9割くらいは自称清和源氏な気がするので、うさんくさい。
多分絶対違う。
それよりも父が「・・・このあたり、落人伝説があってな・・・春雨家の敷地内に『絶対に開けてはいけない土蔵』がある」と語っていたので、むしろ平家なんじゃね?落人っぽくね?なんか叩いたらホコリ出てくるんじゃね?というお粗末さなので、それについては深く追求しないようにしている。父は開けてはいけないという土蔵をガッツリ開け、家宝を売り飛ばして豪遊していたという。たぶんこの秘密は私と父しか知らない。
ただ、本宅は釘を一本も使わないで組み立てた、ナントカ式の旧家屋で、どっかの大学の偉い人が調査に来たそうだ。文化財に指定されるかも(あまりにも古すぎるから。貧乏なので家を建て替えられなかったからというお粗末な理由)という不穏な言葉をきき、「文化財なんかに指定されたら、増改築もできなくなる!不便!」とおののいた一族によって、いきなりこっそり全部建て替えました。あとですげえ怒られたらしい。
源氏だか平家だかじゃなくて、確実に国賊だと思う。
そんな春雨一族。

せっかく広島に行くのだし、せめて宮島観光くらいはと、先ほどフェリーの時間等を調べていたら、出てくる写真ことごとく遙か3のスチルに出てきたものばっかりなので、妙にテンションが上がってしまった。
憂鬱だったけれど、ちょっとだけ楽しみになってきた!
あと、おぼろげだけど覚えてる。
本当に小さいとき、一度、家族で宮島に行ったことがあった。
フェリーの上で、兄とぴょんぴょん飛び跳ねてたのを思い出した。
たぶんあれは宮島行きのフェリーだ。
そのあと、海に浮かぶ鳥居を見たから。
あれが最初で最後だったと思う。



余談だが、仕事の関係で8月5日に広島市内の宿をとろうとしたら、1軒も空きがなかった。
不思議に思って観光協会に電話をしたら「6日が原爆の日なので・・・」と言われ、思わず電話口で「・・・ああっ!!」と絶叫してしまった。前日だ。とれるわけがない。けど。
たぶん、私はこの世で一番失礼なことをしでかした。
「・・・・・・すみません、そんな大切な日だって忘れていて・・・・・・」と死にそうな思いで謝ったら、先方は親切に、空きが出たら連絡しますね、と言ってくださった。

そりゃあ取れねえよなぁ・・・・と笑える気持ちと、それ以上に自分がすごく無神経だったことに軽くショックをうけつつ、とにかく今年の夏は広島に帰省します。
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