学生時代のバイト先の後輩と、3年ぶりくらいに会った。
本当に久しぶりだった。
そして普段は滅多に行かない街に行った。
新しいお店ができているのを、その子が発見し、「ちょっと寄りましょうか」ということになった。
ここから奇跡が続く。
店内は素敵な小物が多く、そういうのが大好きな私は夢中になっていると、店員さんが話しかけてきた。
かわいらしい店員さんだった。
でも、どこかで見覚えがあった。
一瞬、あたまのなかで、「あ・・・○ちゃんに似てるなぁ」と思ったが、無意識に気のせいだと処理、買い物を続けていた。
するとその人が、恐る恐る尋ねてきたのだ。
「あの、聞いてもいいですか。高校のとき、△■にいませんでしたか・・・?」
おもわず相手をまじまじと見つめてしまった。
「え・・・・っ○ちゃん!?」
「よかったぁ、覚えててくれたんだ!」
覚えていたもなにも!!!
高校の時、クラスは別だったけれど、本当に憧れていた女の子がいた。
それが彼女だった。
めっちゃかわいくて・・・
もうめっちゃかわいかったんですよ!!
同性として、本当に憧れていました。
絵本の中のお姫さまを見るような気持ちで憧れていた子でした。
私の人生の中で、一番「可愛い」子でした。
きれいな子、美人な子はいくらでもいるし、見たことはあるけれど、あれほど可愛い子は未だに見たことがなかった。
実に10年ぶりくらいに会えました。
学生の頃は接点がなくて、ほとんど話したことがなかった。
思いもかけないところで、奇跡のようにめぐり合えました。
彼女は普段は別の街で働いているのだけれど、今日だけは応援でそのお店に来ていた、ということだった。
ものすごい偶然だった。
嬉しくて、お互いの連絡先を交換し、「今度ぜったいご飯に行こうね!!」と約束した。
交換している途中、彼女が、「高校のときの人と、連絡とってる?」と聞いてきたので、「あーそういえば×ちゃん結婚したの知ってる?」等と情報も交換した。
でも、私は同窓会にいってないから、全然だよ、というと、彼女も「私も・・・」と淡く微笑んでいた。
いわく、「私は外部生だったから、誰ともなじめなくてさ・・・」。
すごい衝撃だった。
確かに、私の通っていた学校は、中高一貫で、私は中学から入学していたいわゆる「内部生」。
彼女は高校から受験入学したいわゆる「外部生」だった。
でも、あんなに可愛くて、頭も良くて、部活も頑張ってて、友だちにかこまれてて、もう私なんぞは近寄れないくらいにキラッキラしていた・・・・と、思っていた。
そんな風に思っているなんて、想像もしなかった。
というか、「内部」「外部」なんて区別、自分は考えたこともなかったから、そんな風に考える、という選択肢を知らなかった。
今度会ったときには、私の知っている、私の目から観た、キラッキラしていた彼女について語ろうと思います。
多分ドン引きされると思うけれどね!!
10年ぶりの偶然の再会に大興奮し、地元に戻ってご飯をしようか!と通りをあるいていたら。
前方に、恰幅のいい中年のおっさんがニヤニヤしながら立っていた。
何だこの人?と、いぶかしげに見上げたら目があった。
沈黙3秒。
「先生!?」
「よう、久しぶりだな。道の向こうで、おっ春雨が歩いてくるぞと思って、待ってたんだ」
小学校のとき、お世話になった塾の先生でした。
「えええええええお元気でしたか!?」
「お前こそ元気か。嫁に行ったか」
「行ってません!(満面の笑み)あっでもT子が来月結婚しますよ」
「お前は行かないのか」
「行きません!(満面の笑み)」
この日は、思いがけない再会を次々と経験したため、「どうしよう・・・私は明日死ぬのかもしれない・・・こんな奇跡、人生総決算、ありえない・・・明日の朝刊の死亡欄に私が載ってるかもしれない・・・見といて」と、ブルブル震えてしまいました。
なんかもうすごい一日だったんですよ!!
奇跡が立て続いた日だったんですよ!!
というか、遠目から見ても迷わず私だと分かった・・・ということは、私は昔から老け顔だったってことですね・・・。変わってないということですよね・・・・ええ・・・そうですか・・・。